心と体

2009.09.11

326 高層階とロベスピエール

 河瀬直美さんのブログにうなずく。

 http://www.kawasenaomi.com/ja/diary/2009/09/post-133.html

 私も、高層階にいられないタイプ。

 都会に憧れて出たくせに、都会での生活が続けられなかった。

   

 だいぶ前に切り抜いた、夕刊記事を引っ張り出す。

 佐藤賢一さんの『身体を動かすということ』 (一部抜粋)

 <ロベスピエールという革命家がいる。この人物を調べていて、ひとつ気づいたことがある。暮らしていた下宿がサン・トレノ通り、所属していたジャコバン・クラブの集会場もサン・トレノ通り、議員として出勤するテュイルリ宮の議会までもサン・トレノ通りから小路ひとつ折れるだけと、日々の行動がパリ市内の、それも徒歩十分圏内という狭い範囲に収まっていたという事実だ。ごくごく限られた一角をいったりきたりしながら、革命家はパリのみならず、フランス全土の運命を決めていた。あげくに突き進んだのが、何百何千という人間をギロチン送りにした、かの悪名高き恐怖政治なのだ。

 真面目に社会正義を考えた青年が、非人道的な蛮行に手を染めたのは全体なにゆえの話なのか。様々な解釈はあるのだろうが、ひとつには徒歩十分圏内という、この活動範囲の狭さが関係していたような気がする。反革命の輩は直ちに処刑するべしとする、その発想自体に、身体性を欠いた想念の暴走が感じられるからである。>

 この記事は、佐藤さんが娘さんの小学校の運動会に参加した話から始まっている。

 身体と思想は、つながっている。

 <You are what you ate.

 「汝とは、汝の食べた物そのものである」

 こんな諺が西洋にある。食べ物の種類、つまり食環境が私たち生物のありように大きな影響を与えることを指している。>

 福岡伸一さんの『動的平衡~生命はなぜそこに宿るのか~』を読んでいて出会った言葉。

 よく言われることでも、生物学者さんに言われると恐いくらい説得力がある。

 ぜんぶつながっている。

 神経質に過ごすのは嫌だけど、やはり日々の生活は大切だ。

 今、たくさんの本を読み、パソコンで原稿に向かい、文字におぼれている。

 こんな時は、意外と夕食の品数が増えていたりする(笑)。

 しっかり食べよう。

 そして、

 もっともっと歩こう。

 高層階の映像が今なお目に焼きついている今日。青い空。

      

                         

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2009.02.26

221 内に抱える宇宙と獣

         
 久々に会う友達の家に遊びに行く。
 友達は、3歳の娘ちゃんと9ヶ月の息子くんを抱えてたいへんそうだった。
 わかるよわかる・・・その気持ち。
 入園前の子供を2人見ていた頃の私は、思い出したくないくらいたいへんだった。
 情緒不安定だという友達の悩みを聞いていたら、自分が経てきた悩みと笑っちゃうくらい重なっていた。
 お伝えしたかったこと。

 「今の○○ちゃんが、本当の○○ちゃんだと思わなくていいよ。特に母乳をやってる今はどうしてもホルモンに支配されちゃうから、子供が幼稚園に行くようになって、自分に余裕が生まれると絶対に楽になるから。マイナス思考や情緒不安定も絶対抜け出せる時が来るから。がんばらなくても、ただ、時さえ過ぎていけば大丈夫だから!!!」

 同じことを、これまでも育児で思い悩む友達に伝えてきた。
 抜け出したからわかること。
 私も、育児の最もたいへんだった時期は、つねに分厚い膜が自分を覆っていたように思う。
 子供はかわいい。でも、自分を覆う憂鬱な膜。
 周りを見ても、子育てに一生懸命になっちゃう人ほど、膜が覆いがち。
 どーでもいいやーという強さたくましさを持つ人のほうが、カラっとしてる。
 でもね、その膜は、敏感で繊細だからこそ芽生えてしまうのだよ。
 どっちがいいとか悪いとかじゃないんだよ。

 母性やホルモンに支配されていた頃の思いを『ダリア』には書いちゃって、今思うとやり過ぎた!という反省はあるのだが(フィクションですよ~:笑)、それでも、誰かが克明に書かなくちゃと思っていました。
 過ぎてしまえば忘れちゃうこと。でも、それは本当に驚くほどたいへんなことなわけで、女の月経や出産を「穢れ」とする説などを聞くと、「何言ってんだよ、じゃ、キミは誰から生まれたんだよ!」と憤ってしまい、書かなくちゃと思ったのでした。
 
 女は内に宇宙と獣を抱えている。
 男も抱えているに違いないが、女の場合、月のものや妊娠出産にどうしても左右されるから、内なる宇宙や獣の影響を受けやすい。
 私はわかりやすいほどはっきりと、排卵や生理の影響を受ける(もちろん、外には見せませんが)。
 イライラムラムラが、ちゃんと山を描く。基礎体温の曲線と精神のアップダウンの曲線を、自由研究みたいに描いてみようかな(笑、いや、笑ってる場合じゃないか)。
 それに月の満ち欠けが加わるともう・・・。
 まあ、これが自分の長所であり短所なので、外の宇宙と内の宇宙を呼応させ、自分の中の獣をうまーく飼いならしながら、生活をしていきたいと思います。自分のバイオリズムを承知しておけば、自分自身も、人様も、傷つけないで済みます。

 って、何が書きたいかわからなくなったけど(本当は違うことを用意していた)、とにかく、このブログをご覧いただいている、赤ちゃん抱えてへとへとのお方。育児の幸福感と同時に憂鬱を抱えているあなたへ、愛を込めて・・・

 今のあなたの辛さは、絶対に抜け出せる時が来ます。
 がんばらなくても、時さえ経てば必ず。
 今は両手がふさがっていても、
 必ずまた、両手をふって、歩ける日が来る。
 愛情と栄養をそれなりに与えていれば、
 子供は時の分、必ず育っていってくれます。
 


              


    

            

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2008.05.04

96 海と太陽と樹林功

         
 今通っている、オープンカレッジの「気功・太極拳」の先生から、緑地公園での「樹林功」にお誘いいただいたけれど、同じ時間、家族で海に出かけることになったので、断念。
 その代わり浜辺で、自発的に気功の基本動作の真似事をしてみた。

 気持ちいい!!

 先生がくれたプリントには、手書きで、「自然の気を採り入れる樹林功」とあったけど、気ってまさに、自然の中でやる方がそれこそ自然のような気がした(なぞなぞみたいでスミマセン)。ついでに、ヨガの真似事(あくまでも真似事)もしてみる。
 身体と心が、自然と一体になるような感覚。

 そもそも、気功の真似事をしなくとも、海に着いて、思わず裸足で駆け出したくなり、子供と共に浜辺を駆け回り、砂浜で太陽の熱を地表から感じ、ごうごうという波の音をきいているだけで、涙がポロポロ出てきた。

 今、この瞬間がありがたい!って素直に思った。

 目の前の海では、たくさんのサーファーたちがボード片手に泳いでいる。
 自分や夫子供も含め、地球に張り付いている多くの人たち。

 私は海の近くで育ったので、正直、サーファーの人たちが苦手で(何もなかった、まさに自然の海の風景に、大勢の人や車が加わるのって悲しいでしょ)、スキューバとかスキーもそうなんだけど、器具を使って自然と戯れることに違和感を覚えてしまう。憧れるのは素潜りの達人だったりするのだが、しかししかし、今日は、海の魅力に改めて気づき、サーファーの人たちを大らかに見ることができた。

 海って本当に大好き。


 家に帰ると、樹林功に参加した友達からメールが・・・

 「気の弾力?大きさ?が学校とは全然違う!!
 充実した感じがかなりあった(^-^)/」

 来週は、ぜひとも、樹林功、トライしたいと思います。


           


                 

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2007.12.14

24 泣ける場所


 私にとって、不思議なご縁のおうち(S家)がある。
 その家には、魔法使いみたいなおばさん、いや、本物の魔法使い、もしくはシャーマンとも言えるお方が住んでいる。

 もともとのご縁は、妹とその家の次女ちゃん(Rちゃん)が高校の同級生だったことから始まった。
 その後、その家の三姉妹と私・妹・弟がそれぞれ同じ年ということもあり、東京でみんなで集まったことから親しくなった。

 S家のご縁で私は夫と知り合った。

 そして今、その家(由緒ある小児科医院)は、子供たちが通ういつもの病院で、兄弟とも先生が大好きだ。

 今日、出産のために東京から戻ってきていたRちゃんに会いにおうちに遊びに行き、Rちゃんが気になる店でカレーを食べた。その店は、高校時代、私も気になっていて、チーズケーキを食べた店だった。
 食後、書店に立ち寄り、自分の本を確認した後、Rちゃんが見つけた絶版本の特設コーナーで、島尾ミホの『海辺の生と死』を発見した。すごく好きで、ずっと欲しかった本。絶版なので、仕方なく、図書館の書庫から引っ張り出して、いちばん好きな『海辺の生と死』部分をコピーし、大切に読み返していたくらいだった。
 ひょんなタイミングに、まさに「出会い」だと思った(340円と思ってレジに行ったら1280円でちょっとびっくりしたけど幸せ。今「復刊ドットコム」見てもリクエスト多し)

 Rちゃんと出かけなかったら出会えなかった本。あー、やっぱりS家とは不思議なご縁で結ばれてるなあ、、としみじみ思いながらおうちに帰り、今度は・・・。


 ゴッドマザーとも呼べるRちゃんのお母さんは、いっぱいいっぱい能力のあるひとだけど、近年、習得どころか開発しているリンパマッサージをやってもらった。

 お母さんの眼力で、私に必要なのは、頭のマッサージ!!

 まずは、「さすが、その通り」と思った。肩も凝っているし、腰痛もあるけど、私は、私の頭や感情が暴走し過ぎて眠れない時があり、小説完成後はおさまっていたけど、それでもごく最近、色んな雑念があふれて、再び眠れない日があった。自分で自分を持て余し、いったいどうしたらこのモヤモヤが晴れるのか試行錯誤していたところ。

 内緒の方法で頭をほぐしてもらい、起き上がってみたら・・・

 ぷわーーーーっと頭が軽くなっていた。
 まるで天の神様が糸で頭を引っ張り上げてくれるような感覚。

 あまりの爽快感と、解き放たれた思いで、涙があふれてきた。

 ボロボロ泣ける。

 その時あらためて気づいた。

 私は、泣ける場所を求めていたということに・・・。


                  ☆


 小説を書き、出すことが、これほど孤独だとは思わなかった。

 前回出版した時は、まだ子供が一人で、背負うべきものが多くはなかった。
 自分の許容の範囲だった。

 今回は、子供が二人。それも、兄弟が小さい時の最もたいへんな時期を抜けたと思ったら、今度は、成長とともに二人のエネルギーが激しさを増し、それを受けとめるのに必死になっている。

 夫は元々本を読まないし、私の創作活動を応援してくれているわけではないので(放っておいてくれるだけで十分な応援だと思い感謝している)、小説にまつわる苦しみを夫に吐き出すことはできない。

 なんというか、小説については、よりかかれる場所がごくごく限られている。

 それに、ふだん、子供を精一杯包んでいるので、私も誰かに包まれたいんだと思う。

 その辺りの慰め合いや、支え合いが、家庭のなかでうまくできればいいんだろうけれど、夫も、私も、仕事と育児とでいっぱいいっぱい。

 これって、経験してみないと分からないことだと思うけど、本当に、エネルギーあふれる男兄弟を受けとめながら生活していくことって、楽しいけれど、かなりしんどい。

 出しどころのないモヤモヤをなんとかしたくて、ここ数日解決策を考え、ひとつの案は計画中。

 私には今、私を包んでくれる存在が必要だ。

 私より、はるかに大きな器を感じさせてくれる存在。

 例えば東京なら、そんな存在がごろごろいる。

 しかし、残念ながら地元にはたくさんいるわけじゃない。

 ウヌボレじゃなく、私を頼ってきてくれる人はいっぱいいるけど、私だって時には頼りたいし、包まれたい。

 地元でのやり過ごし方をどうしたものかと困っていたところで、施してもらったマッサージ。

 今思い出しても涙が出てくる。

 昔から知っているおばさんが、本物の魔法使いにしか見えなかった。

 泣きながら、自分の思いをぶちまける。

 おばさんは、星がキラキラしているようなシルバーの瞳で、うんうんとうなずいてくれた。

 泣かせてもらえるってありがたい。
 じんわりと、温かい。

 その場に集っていた人、Rちゃんも、Oさんも、Kさんも、みんな本当にいい人たち。

 心地よい気が流れているのを感じる。

 私には今、ここが必要だと思った。

   

・・・・・というわけで、出産間近なRちゃんちに、また来週もおじゃますることにします。
忙しいけれど、自分を立て直すことがまずは重要だと思う。

 S家の女系パワーに触れると、スペインのアルモドバル監督の映画を思い出す。

 「女ってすごいのよ!」って感じる。
 

  ~地球は女がまるくする~


 これ、小説を書く前に企画していた地元でのラジオ番組のタイトルにしようと思った言葉。
 私は、本当にそう思う。
 フェミニズムとかジェンダーとかそういうこと抜きにして、
 女って、すごいと思う。
 
 女の力で、家庭も地球もまるくできると信じてます。

 Rちゃん(&Sちゃん)、H子さん、毎度ありがとうございます☆


 そういえば、今宵はふたご座流星群。さっき、ベランダに出て夜空を見上げてみたけど、寒くて断念。
 みなさまの願いごとが叶いますように☆☆☆

         

             


             

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